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関西のコスプレダンパ
低迷の理由を考察する

ここ最近で,関西ではコスプレダンパの開催頻度が大きく減ってしまいました.2010年に「レイヤード.XTRM」と「華装の王国」が休止してからというもの,規模の大きなイベントがなくなり盛り上がりに欠ける状況となってしまいました.この原因を考察します.

  1. 後継者不足

  2. 最大の要因はこれに尽きます.DJや運営のノウハウを持つ人が減少し,イベントの品質が低下,ひいては参加者が減少するという悪循環です.

  3. アニソンクラブイベントの台頭

  4. 2007年ごろから,急速にその数を増やしてきたアニソンクラブイベントに客が流れてしまいました.関西で「コスプレして踊って遊ぶ」といえばアニソンクラブイベントというのが現状のようです.

  5. 不定期で低い開催頻度

  6. 関東では,月に1度の割合で開催している団体が複数あり,参加者が定着できる土壌があります.しかし,関西では3つのイベントをあわせてやっと1ヶ月に1回程度であり,不定期で開催日程が読めません.このため,日程が判明したときには別のイベントへの参加予定が入っている,休みを申請できないなどで参加できない人は多数いると思われます.

  7. 新幹線の存在

  8. 新幹線を利用すれば,仕事が終わってからでも関東の大規模なコスプレダンパに間に合います.関西のイベントがつまらないから大金を払ってでも関東まで遊びに行く人(私,梅ノ辻剣心もその一人です)は,社会人であれば少なくないと思われます.

  9. 参加者の要望を無視した運営

  10. とあるイベントで,参加者のリクエストをDJが拒否.これに怒った多数の参加者が集団ボイコットする事件も発生したようです.その後も一部の参加者やDJを迫害とまで言える状況に追い込んだとのことです.

2012年2月現在で開催中のコスプレダンパ

アニソンクラブイベントの一部を含みます.

  1. たいむまし〜ん

  2. 「華装の王国」などが無き後,最大規模となったコスプレダンパ.ユーロ・テクノのパートもあり,関東の雰囲気に近いと思われる.(直近1年での参加ができていないため不明)

  3. exp.

  4. DJ兼VJが一人で回し続けるという大変ユニークなイベント.男性参加者が多いなど,全国的にも珍しい点が多い.イベントの性質上なのかどちらかいえば男性向きのコスプレダンパである.

  5. NAMAPARA ますかれ〜ど

  6. 関東のダンパを意識したコスプレダンパ.アニソンとユーロ・テクノが半々程度というジャンル構成で,心斎橋のクラブで開催しているとのこと.一時期は男性参加者を規制するなど,女性参加者へは他のコスプレダンパと比較してかなり配慮している模様.

  7. ヲタステーション

  8. アニソンクラブイベントとしては知名度や規模が大きいためここで紹介.土曜日12時から翌日6時までという超ロング開催が特徴.最近はコスプレダンパも若干意識した方向性を打ち出している模様.

かつて開催されたコスプレダンパ

有名なもの,特筆すべきものを紹介します.

  1. 華装の王国

  2. 以前は関西で最も有名であったコスプレダンパ.ユーロ・テクノのパートもあるものの,洋楽などで騒ぐようなパート(クラブイベントでいえば「ヨゴレ」と呼ばれるジャンルに当たるか?)もあった.

    なお,2012年2月現在は,主催者の多忙のため「活動休止」となっている.

  3. レイヤード.XTRM

  4. 関西で最大規模を誇ったコスプレダンパ.全体的な雰囲気は前述の「華装の王国」に類似していた.全国各地からDJを招集し,大阪城野外音楽堂を使用するなど,バックスクリーンへの映像の投影はなかったものの,非常にグレードの高いイベントであった.最後の開催は2009年春で,会場はクリエイティブセンター大阪であった.

    開催されなくなってしまった原因としては,主催団体である「有限会社レイヤード」のスタッフが減少するなどし開催不可能な状態に陥ったと推測しているが,詳しくは不明である.

  5. ヴァージンコス

  6. 撮影会半分,コスプレダンパ半分という構成が特徴で,会場は住之江のオスカードリームの多目的ホールが使用されていた.コスプレダンパのみのイベントも開催したことがあり,パラパライベントに近い雰囲気であった.コスプレダンパでは珍しく,トランスパートを設けたこともあると記憶している.活動休止といった告知はなく,2009年を最後に開催されておらず,ホームページのサーバが契約期限切れとなり事実上消滅している.

  7. コスメル.

  8. 京阪電車の車庫を使用したイベントも主催している会社が企画したもの.正式な名前はない.記憶の限りでは,2010年に一度だけクリエイティブセンター大阪を使用して開催されたことが確認されている.ホームページ上には2012年2月現在も「コスプレダンパを開催することがある」とされているが,2011年は1度も開催されていない(コスプレイヤーズアーカイブのイベント情報を使用した調査による)

    関東のディファ有明を意識したと思われるが,どのような雰囲気であったかは不明である.
ちなみに,大阪南港地区ではコスプレダンパは開催されていません.